新型コロナで変わる英国のモビリティー

May 28 2020

5月10~12日にかけて、イギリスではロックダウン解除に向けた計画が政府から出されました。

「感染の状況を見ながら、条件付きで慎重に進める」という姿勢をとっていることもあり、日常生活にさほど大きな変化はありません。

 

今回特に注目されているのは、次の指針です。

  • 可能な人は自宅勤務の継続を推奨する
  • 難しい人は安全を確保した上で職場に戻ってよいが、公共交通機関の利用を避け、できる限り徒歩、自転車、または車で移動する。

これを受けロンドン市は、一部道路を自転車・歩行者専用道路にする計画を発表しました。それによれば、ロンドン郊外から中心部への自転車専用道路も整備される予定です。(写真:ロンドン中心部の計画。The Guardianより)

 

ロンドン市長は5月24日「ロンドンでは116kmに及ぶ自転車専用レーンが用意される(一部工事中)」と言及。完成後はこれまでの自転車専用道路の2倍の距離になるそうです。

 

また地方でも、自転車や歩行者の安全を確保するため歩道を広げたり、自転車専用レーンを作るなどの計画が次々に発表されており(写真:ニューカッスル市の計画)、すでに工事が始まっているところもあります。

 

これまでイギリスで長年にわたり問題となってきた交通渋滞や大気汚染も併せて考えると、これらの対策は一時的なものではなく恒久的なものになるのではという気がします。

インフラのみならず、MaaS (マース:Mobility as Service)のようなソフト面においてもさらなる開発、導入が進むきっかけになるでしょう。

 

新型コロナをきっかけに、英国のモビリティーもまた、大きく変わりそうです。